2006/01/5
年頭緒言
新年あけましておめでとうございます。
 まあ、毎年同じことを申し上げるようですが、去年もいろいろありました。
これは又聞きなのですが、あるIT関係の若い人が云っていたそうです。「私たちは “神の見えざる手”によって動かされているのにすぎない」
目覚ましい成功のうちにある人々も、なにか巨大なもの、予測もつかず制御も不可能 ななにかに翻弄されている、といったところでしょうか。
巨大なものとは、嘗ては恐慌を引き起こす経済や戦争や歴史そのものだったはずです が、新興のそれはインターネットや、ますます自働性を昂めていく、あるいは実体経 済からかけ離れていく金融市場などであるようです。
その昔、この巨大なものを人間の手でつかみたいと云う壮大な夢を持っていた時代が ありました。しかし今ではその夢もこの巨大なものにすっかり呑み込まれてしまった ようです。
この巨大なものはそれ自体、人間的自然であり、所与である。だからそれについてと やかくいわずに、うまく波に乗れればよい、というのが当今の大勢です。おまけに時 代はどうやらミニバブルの様相を呈してきたようです。
一部のエコノミストによれば「これはバブルではない。正常へと向かう第一歩」との こと、経済の動的な本質が価値の幻想的な拡大再生産であるとすれば、これは全く正 しい。正常な経済状況とは、あるいは理想的な経済状況とは、抑制されたバブルのこ とでしょうから。
いずれにせよ、そろそろ本質論的なアプローチが復権して欲しいと考えているのは私 だけでしょうか。
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